読書メモ

読書:ウォール街のモメンタムウォーカー

スポンサーリンク
スポンサーリンク

ウォール街のモメンタムウォーカーの内容が良かったからご紹介。
著者はゲイリー・アントナッチ。…知らない。

アマゾン:ウォール街のモメンタムウォーカー

って事で、この本からポイントをまとめようと思う。

手法

過去1年にわたって株式市場が下落していれば、株式を手仕舞って、安全な単位冴えに乗り換えるという事である。

ウォール街のモメンタムウォーカーp.144

これがシンプルなモメンタムの使い方。

相対モメンタムと絶対モメンタムを扱っている学術誌の大部分も、最良のパフォーマンスが得られるルックバック期間は12か月であるとしている。

ウォール街のモメンタムウォーカーp.142

とにかく過去1年の動向を見るのが最も効果的。

具体的なパフォーマンスの推移は本にグラフ・表の掲載アリ。

債券・コモディティ

株式と債券は1973年以来およそ70%の時間帯で正の相関の関係にあった。一般的なリスクファクターは同じで、逆方向に動くのは一定の条件のときのみである。

ウォール街のモメンタムウォーカーp.80

1900年からの長期米国債の実質ベースでの最大ドローダウンは68%で、米国株は73%だった。

ウォール街のモメンタムウォーカーp.80

過去200年にわたるリターンを見ると、債券の実質ベースのリターンは年間平均3.6%であったが。株式の実質ベースのリターンは年間平均で6.6%だった。

ウォール街のモメンタムウォーカーp.81

1929年の大恐慌と2008年の金融危機には、株式とコモディティの相関は80%を上回った。コモディティによる分散化は、それが最も必要とされているときにできなかったのである。

ウォール街のモメンタムウォーカーp.93

分散投資。意味あるのかな?って思える内容ね。

アクティブファンド・スマートベータ

2013年までの過去20年のS&P500インデックスの年間トータルリターンは9.3%だった。この間の平均的なアクティブ運用の投資信託は、経費率と取引コストの高さによって、S&Pより1.0%から1.5%低かった。投資家が得た平均リターンは、意思決定のタイミングが悪かったため、これよりさらに1%から2%低かった。

ウォール街のモメンタムウォーカーp.106

投資家はS&Pインデックス均等加重インデックスファンドに対するプレミアムを払う代わりに、小型株から中型株のインデックスファンドを買えばよいわけである。

ウォール街のモメンタムウォーカーp.117

均等にするためリバランス(売買)コストがかかる。だったら中小型インデックスを買いましょう。

低ボラティリティの最小分散ポートフォリオもまた回転率が高くコストがかさむ。

ウォール街のモメンタムウォーカーp.118

いわゆるスマートベータは本質的にはアルファに寄与しない。コストのかかる方法でファクターイクスポージャーを生み出しているに過ぎない。

ウォール街のモメンタムウォーカーp.121

低ボラ戦略とかスマートベータとか、そういうのも結局売買等のコストがかさんでトータルのパフォーマンスが下がっちゃう。だから意味がない。

小型株効果

1980年代初期から小型株プレミアムが統計学的に有意でなくなったのは、小型株に参加する人々が増えたことで説明する事ができる。

ウォール街のモメンタムウォーカーp.124

小型株はもはや、流動性の低い超小型株を除いて、大きなリスク調整済み利益大きなリスク調整済み利益は提供してはくれない。しかし、超小型株はコストが高く、トレードが難しいため、ほとんどの投資家、特に機関投資家は、超小型株は避ける傾向にある。

ウォール街のモメンタムウォーカーp.125

機関投資家が買って来ないような小型株には妙味アリか。

同じように小型株効果を得るための具体的な話が書かれているブログ記事があるのでご紹介。
リンク:<小型株効果>中小型株が爆裂に儲かる理由、儲かり続ける理由【ただし個人投資家に限る】

テクニカル分析

取引コスト差引後のリスク調整済みベースでは、S&P500のバイ・アンド・ホールドをアウトパフォームするインディケーターは1つもなく、将来的に利益が出ることを証明することもできなかった。

ウォール街のモメンタムウォーカーp.176

感想

モメンタムの使い方については過去12か月(1年)を見て株が強かったら株を買う。弱くなったら株から逃げる。
そんなお話だけど、本の日本語版タイトルにモメンタムウォーカーと付けるだけあって、パッシブ系投資家に役立つエッセンスもいくつか書かれていた感じかな。
アクティブファンドのパフォーマンスが悪い理由はコストとかは有名な話だと思うけど、スマートベータもコストを勘案すると無意味って話は他の本では中々見かけない話だったと思う。

自分の場合イデコで国債を30%とか入れる事を分散投資の観点から考えていたけど、ドローダウンも大概大きい事には注意したいね。
後、12か月のモメンタムを意識してみようかな。株が弱い時には国債か定期預金へ振り分ける事も検討しようと思う。

コメント

タイトルとURLをコピーしました