読書メモ

読書:イベントドリブントレード入門

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羽根英樹さんのイベントドリブントレード入門を読んだっぽ。
トレードって事で長期投資じゃなくて比較的短期スパンの本になる感じ。

最初に、イベントドリブントレードとは何ぞや?丼ぶりのイベント?って人も多いかと思うんだけど、アマゾンの紹介文にはこう書いてあるね。

「価格を動かす正体が分かっているものに対して、その現象を利用し利益を上げようとする手法」

…言うてもこれじゃ良く分からないカモだけど、株式投資をしていると、立会外分売・IPO・ 株主優待・大規模スポーツ大会・不祥事・災害とか色々とフラグ的に株価が動くイベントがあるっぽいのがイキフンでも何となく分かると思うのね。

株主優待が3月にあったら、早めに仕込んでおこうかな?1月ぐらいから買う人がぽつぽつ現れて株価が上がるんじゃない?
オリンピックがあったらスポーツメーカーの株価が上がりそうじゃない?
災害があったら復興特需で建設や防災の会社の株価が上がりそうじゃない?

そういう色んなイベントをフラグにして、株価が動く事象に着目して売買を行う事。
それがイベントドリブントレードな訳です。
英語でドリブンってのはドライブの過去分詞なんだけど、要は「〇〇を利用した」的な意味に最近は使われるそうな。

で、上に挙げたようなイベントがある時に実際に有利な売買ができるのか。
そういう有利性をエッジって言うんだけど、エッジがあるのか、どれぐらいの利益になるのか。
それを過去のデータを元に傾向を分析したのが今回の本ね。

読んでいて初心者には難しい部分もあるんだけど、イベントの種類も豊富だから、「へ~、ほ~、こんな着眼点があるんだ。」てな感じで読んでいけばアイデアや知識が得られると思うよ。

って事で今回はそんな中から、比較的取り組みやすいイベントドリブントレードをメモ程度に紹介してみるっぽ。

日経225採用

少々乱暴ですが、どうせ当たらないのだから、採用候補をすべて空売りしておいて、正式な入れ替え発表があってから買い戻すという戦略が成り立ちます。

イベントドリブントレード入門 p.28

日経225は定期的に組み入れる株を入れ替えるんだけど、その候補が事前に証券会社等のレポート等で発表されるのね。
何を売るかって、それを確認して日経225採用の予想をされている株を売るだけ。
それでも成り立ちうる戦略ってすごいと思う。しかも事で誰でもできるね。
取捨選択ができれば精度も上がると思うけど、本では著者が実際にどんな点に注意して株を売買したかも書かれてあるから参考になると思うよ。

立会外分売

貸借銘柄であろうが非貸借銘柄であろうが、応募して売るだけでも期待値はプラスになる事が分かりました。

イベントドリブントレード入門 p.70

立会外分売に申し込んで、即日売れば利益になる可能性が高いよ。と。
これだけでも十分なんだけど、東証1部や2部、地方上場でどんな違いがあるのか?ディスカウント率が高い低いで傾向はあるの?と言った細かい分析と検証もされているから、じっくり読むのをお勧めね~。

投資資金100万円位までの人が取り組み安いと思う。
そんなにたくさん買えるもんじゃないし。

立会外分売に関しては過去に自分も記事しているから参考までに。
過去記事:立会外分売に申し込んで即売りに関するエッジの確認

この立会外分売に着目したトレードは、
「短期売買で、利益が出やすくて、取り組みやすくて、制限性が高くて検証が容易」。
だから今回紹介する中から最初に勉強するならこれが一番だと思う。

大地震

震災後しばらくしてから筆者は、あっと驚きました。三井住友建設の東日本大震災後のチャートが、阪神淡路大震災の時のものとそっくりだったからです。

イベントドリブントレード入門 p.176

本には1995年と2011年の日足チャートが掲載されているんだけど、見比べると確かにそっくり。
地震発生で株価が連続して上昇してその後失速の流れ。
戦略としては単純に地震発生で株を買って、7日程度に売るのが良い感じかな。
災害って事で中々検証の回数がある話じゃないけど興味深いと思う。
無いに越したことがないイベントだけど、記憶に留めておくと良いかな。

地震で儲けて人知れず寄付とかしたらカッコいいね!

TOPIXと日経平均

TOPIXに対して、日経225がどんどん割高になっていくのがこの時期です。過去のデータを見るとここ10年では9勝1敗で勝率9割を誇っています。

イベントドリブントレード入門 p.180

これはイベントと言うよりはアノマリーになるけど、本に書いてある「この時期」に合わせて日経225のETFを買って、TOPIXのETFを空売りするだけ。
これも簡単。
本には何月~何月の期間で価格差が拡大しやすいかグラフで書いてあるけど、これの方法の注意点としては、期間が長くなることかなぁ。
ま、買いと売りを組み合わせる戦略だから大やけどはしないと思うけど。

どんな手法が良いか

って事で理解しやすくて取り組みやすい戦略を4つピックアップしてみたけど、イベントドリブントレードも実践するならまずは短期の手法から選んだ方が良いと思う。
例えば1か月とか長く保有すると、それだけその期間の間に不確実性が高まって、狙ったイベント以外の要因で損を被る可能性が出てくるよね。それは困る。

一つ悲しい過去を暴露すると、昔夕凪さんの講演を聞いて、1・2月月に優待株を買って権利確定前に売る。って戦略を実践したんですよ。
この本にもちらっと出てくるね。
で、それを実践したのが2011年。
1月・2月から保有していた株が、3月11日に東北地方太平洋沖地震が発生して優待期待とか関係なく保有している株はストップ安。流石に全部損切りしたんですよ。
結果としては損切りしてから株価は大反転して大失敗。

完全に株主優待以外の出来事に振り回されて大損しましたとさ。おしまい。

つまりこういうこともあるから、株を保有している時間が長いほど他の要因で潰される事があるのね。
短期が良いってのは、そういう他の要因を減らせる点なんだよね。
だから立会外分売は短期勝負って事で取り組みやすいと思うよ。
証券会社によるかもだけど、当日の朝に申し込んで、即日約定を確認して、即日売却。
1日で完結するから他の要因に振り回される可能性はかなり低いかなと。

因みに、立会外分売トレードは自分もブログでたまに売買して報告してるっぽ。
カテゴリーリンク:立会外分売トレード

そんな感じなんだけど、広くイベントトレードに書かれた日本人の本は少ないから、読む価値ありだと思う。
アマゾン:イベントドリブントレード入門 価格変動の要因分析から導く出口戦略 羽根英樹 (著)

関連書籍

因みに家にあるイベントトレード関連本は以下の3冊。
どれも着眼点から実践まで学べる良い本だと思うよ。

2003年発売。J-Coffeeさんの本。
アマゾン:東証1部昇格銘柄を事前にキャッチして資金を5倍にしたJ-Coffee投資法

2014年発売。夕凪さんの本。
アマゾン:スタバ株は1月に買え!

2015年発売。v-com2さんの本。
アマゾン:昇格期待の優待バリュー株で1億稼ぐ!

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