マニーの2021年8月期の決算をチェキ!
参考にした資料
2021年8月期 決算短信(10月8日公開)
2021年8月期 決算説明資料(10月13日公開)
2021年8月期 決算説明会資料(要旨) (QA付、10月13日公開)
2021年8月期 予想と実績
単位:百万円 | 2021/4Q予想 | 2021/4Q実績 | 変化率 | コメント |
売上 | 17,542 | 17,190 | -2.0% | |
営業利益 | 5,643 | 5,348 | -5.2% | |
経常利益 | 5,462 | 5,679 | 4.0% | 為替差益があった。 当初予想は1ドル=105円、1ユーロ=118円。 |
純利益 | 3,784 | 4,291 | 13.4% | 火災による受取保険金、 投資有価証券売却益で増加があった。 |
経常利益・純利益は第3四半期の時点で進捗が良かったけど、通期でその分は上振れした感じかな。
セグメント状況
セグメント | 売上 | 前年比 | 営業利益 | 前年比 |
サージカル | 4,882 | 10.70% | 1,557 | 21.70% |
アイレス針 | 5,044 | -0.20% | 1,545 | -7.50% |
デンタル | 7,262 | 26.60% | 2,245 | 61.50% |
サージカルは国内低調も中国を中心に好調な推移があってプラス成長。
デンタルの成長率は高いね~。アジア・ヨーロッパが順調。GDFも順調。
アイレス針は一応中国・アジアでは堅調に推移してたっぽいけど、不急の外科手術が減った影響は大きい。売上はが横ばいに。生産調整もしたとの事。
てか、アイレス針はずっと厳しい状況が続いてるよね。
一応第2四半期の質疑応答でこんなコメントがあった。
サージカル、デンタルのセグメントでは売上の 2 桁成長は可能と考え、今回も計画の中心に据えています。アイレス針に関しては市場としては 5-6%の成長率であると認識はしていますが、今後の方針に関しては現在検討しているところであります。
2021年8月期 第2四半期決算電話会議質疑応答より
そいえば前々から続いていた大口顧客の在庫調整の件。
決算説明動画の説明によるとまだ続いているそうな。
もうすぐ終わりそう的なコメントはあるんだけどずっとそんな感じだよなぁ…。
在庫調整の件は先方の事もあると思うけど、ちょっとマニー側の説明は信用できない印象がある。まだまだ続くかもよ?
って事で、
コロナの影響についてはやっぱり中国の戻りは早くて強い。欧米も強い。
日本は影響が強く残っててネガティブ。
そしてアイレス針に終わらぬ在庫調整の影。
トータルではアイレス針の不透明さが解消されれば、マニーらしい成長が数字で見れるとは思うんだけど…。
ざっとまとめるとこんな印象。
自主回収
質疑応答要旨によると、「日本の薬機法に対して問題があった部分が回収の対象となっておりますので、販売しているこの8製品に対しては、日本で販売しているものが回収の対象」との事。
海外販売分については問題がないため、売上への影響は軽微でした。
為替差益
ドルについては前期108円3銭が107円13銭と円高に推移いたしましたが、その一方でユーロが前年120 円22銭から128円7銭と大幅に円安に推移いたしましたので、結果的には営業利益にはプラスの影響となっております。
2021年8月期 決算説明会資料(要旨)p.12より
製品販売に関しては取引時点の為替レートで差損益が出ると思うけど、今のドル円の水準から考えると結構低い所での取引が主って事なんだなぁ。
因みに有価証券とかそういうのは決算期末のレートで計算する感じかなと。
2022年度 第2四半期予想
単位:百万円 | 2022/2Q | 前期比 | 進捗率 | 利益率 |
売上 | 8,944 | 7.7% | 47.6% | |
営業利益 | 2,692 | 1.0% | 45.7% | 30.1% |
経常利益 | 2,554 | -6.8% | 45.5% | 28.6% |
純利益 | 1,771 | -12.1% | 44.4% | 19.8% |
各利益の進捗率45%の水準って、ここ数年の傾向を見るとちょ~っとだけ弱い数字で、過去を踏襲すると47%とか50%とかその辺になってる感じ。
営業利益が前期比1%増で売上の伸びに対して弱い気がする。
販管費はちょっと多めにかかってくる感じ。
質疑応答要旨によると、「販管費の増加は、その東南アジアの販売拠点をつくる以外にも、中国の販売を伸ばしていく費用等も含まれた合計」との事。
経常利益・純利益については前年比マイナスだけど、経常利益では為替レートを保守的に見積もったため。と、決算説明動画で解説。
純利益は保険・有価証券の売却が無いって事もあるんでしょう。
2022年度 通期予想
単位:百万円 | 2022/4Q | 前期比 | 利益率 | |
売上 | 18,801 | 9.4% | 眼科ナイフとデンタル製品の売上増加を想定 | |
営業利益 | 5,892 | 10.2% | 31.3% | 新販売拠点設立にかかる経費や 管理体制強化により販管費は増加 |
経常利益 | 5,615 | -1.1% | 29.9% | 為替レートは保守的に。 |
純利益 | 3,985 | -7.1% | 21.2% | ベトナム工場火災に伴う保険収入・ 投資有価証券売却益の影響が無くなる。 |
下期に巻き返して通期ではこんな感じ。
売上・営業利益で約10%成長。
営業利益率30%を維持しつつ、営業利益で過去最高を若干超える水準を見込む。
セグベント別予想
って事で、決算短信(文章)と決算説明資料(グラフ)から見通しのコメントをまとめるぽ。
セグメント | 見通し | コメント |
サージカル | 短信:品質評価の高い眼科ナイフの売上増加 資料:眼科ナイフの・国内需要の回復・中国での拡販 | 順調 |
アイレス針 | 短信:現状を維持し、売上は微増にとどまる見込み 資料:下期より回復基調 | 苦戦 |
デンタル | 短信:中国をはじめとする新興国市場での拡販活動による増加 資料:中国、東南アジアで売上拡大・新製品NiTiファイルを国内で積極販売 | 順調 |
続いてセグメント別の予想を決算説明資料より。
決算説明資料の25ページにはセグメント別売上・営業利益予想の表があるんだけど、注目点としてはデンタルが減益って事かな。
質疑応答要旨を確認すると…。
デンタル部門で販売会社等々の展開にかかる費用。
JIZAIの量産・利益貢献がまだ先な為。(拡販はするけど。)
って要因が説明されてたぽ。
想定為替レート
想定為替レートについては、1ドル=105円、1ユーロ=123円、1元=16円で計画。
今の為替レートを見るとドル円は113円、ユーロ円は130円なんだけど、ちょっと予想が下すぎるような…。決算説明動画では保守的に見積もったって話だったけど、最近の水準を考えると保守的すぎない?
為替は円高方向に進むと予想しているらいけど、ちょっと逆張り的な印象を受けたかな。
因みに個人的にはドル円ショートしたいけど、トレンドが出るとこれまた一気に120円とかもあるしね。結果は神の味噌汁。
コメント